Limoux(リムー) フランス最古のスパークリングワイン産地
最古のスパークリングワイン
「シャンパーニュ」はスパークリングワインを愛好し嗜む人にとって高名です。しかしほとんどの人はフランス南部に位置するLimoux(リムー)を知りません。その場所こそフランス最古のスパークリングワインの産地です。リムーには多くのドメーヌがあるだけではなく古くから継承してきた「メトード・アンセストラル」があり、それらのドメーヌはその伝統的な自然派の醸造哲学を発展させてきました、有機栽培のブドウ園と連携することにより他より優れた良質な有機スパークリングワインを醸造できるのです。例えばCAPDEPON(カプデポン)ファミリーの醸造事業がまさに有機栽培移行の成功例です。CAPDEPON(カプデポン)ファミリーはリムー生産地域で最も代表的な古来品種Mauzac(モーザック)を使用しメトード・アンセストラルの有機スパークリングワインを醸造してきました。
有機ブドウ栽培に取り組むブドウ園管理者David CAPDEPON氏。
CAPDEPONファミリーのブドウ園的管理者David CAPDEPON(デヴィッド・カプデポン)氏はインタビューを受けたとき「CAPDEPONファミリーはリムー生産地域で最も早くからBlanquette(ブランケット)スパークリングワインの醸造を行ってきたドメーヌの一つです。私達は昔ながらの『メトード・アンセストラル』を遵守し、酵母や糖分などのいかなる添加物も使用していません、毎年三月に月が欠ける頃、瓶詰めを行い、西南から吹く風を利用してて自然な二次発酵を促します、そうすることで気泡を得ることができるのです」と語りました。David CAPDEPON(デヴィッド・カプデポン)氏は、このような醸造工程はスパークリングワインの自然の風土特性を最大限に体現しており、特にブドウ園を有機栽培方式に移行したことで更にスパークリングワインの醸造における土壌や気候条件とブドウの風味との関係性が充分に表現できていると考えます。
瓶内二次発酵中のスパークリングワイン。
地元ワイン生産者によるとリムー産のスパークリングワイン醸造の歴史は古く、16世紀まで遡ることができると言います。当時ベネディクト会(Bénédictin)の修道士がサンティレール修道院(L'abbaye de Saint-Hilaire)にてスパークリングワイン醸造に必要な「瓶内二次発酵方式」を発見し、その一世紀後に同じくベネディクト会の著名な修道士ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon)がサンティレール修道院に来て瓶内二次発酵方式を学んだ後にシャンパーニュ地方に戻りシャンパーニュ地方をスパークリングワインの歴史的舞台へと推し進めました。
リムーはフランス最古のスパークリングワインの産地であるだけでなく、多くの古代ローマや中世の遺跡を観光することができます。例えば1531年ベネディクト会の修道士が瓶内二次発酵方式の原理を発見したサンティレール修道院、ローマ時代の史跡、サンバルナバ教会(La Chapelle Sainte-Barbe)など。また今なお完璧に保全されている世界最大級のヨーロッパ中世の城塞都市カルカッソンヌ ━ Carcassonneも車で約30分の距離にあります。もしスパークリングワインにご興味がありテイスティングしてみたいとお考えなら、実際にリムー生産地域を訪れてみてはいかがでしょうか?きっと、古代ローマ時代から中世までに残された歴史の魅力と最古のスパークリングワインの風味を味わうことができるでしょう。