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未来 | FUTURE

フランス前大統領オランドの訪問から見える「新世代醸造家」の未来

欧州報道部 | ロット県 2021/08/04 17:16
元フランス大統領のオランドが、お気に入りワイン「クロ・トリゲディーナ」をもって、ジャン・リュック・バルデと一緒に撮った家族写真です。
元フランス大統領のオランドが、お気に入りワイン「クロ・トリゲディーナ」をもって、ジャン・リュック・バルデと一緒に撮った家族写真です。
新世代醸造家
エリゼ宮宴会の御用達ドメーヌ

2021年はフランスのワイン醸造産業において、非平凡的な一年となりました。新型コロナウイルス感染症による打撃は依然として厳しいだけではなく、春先の深刻な冷害を受け、多くのワイン生産者が大きな損失を被りました。 しかし、これらの問題以外に、さらに問題視されているのが、ここ数年よりフランスのワイン醸造産業で高齢化が進み後継者が途切れてしまう問題です。6月17日、前フランス大統領オランドはこうした問題のために再びロット県を訪ね、「新世代醸造家」のイベントに参加しました。地元のワイン生産者と意見交換を行い、フランスワインの未来のために共に尽力するドメーヌの新世代後継者を激励しました。
 

葡萄園で育ったバルデ姉弟は幼い頃から家族の醸造事業に積極的に取り組んでいます。葡萄園で育ったバルデ姉弟は幼い頃から家族の醸造事業に積極的に取り組んでいます。


オランドはかつて大統領に就任していた際に、フランスのワイン醸造産業の「後継者」問題に多大な努力を払ってきましたが、それでもフランスの若者のほとんどがぶどう栽培や酒を醸造するに前向きな熱意を持つことができないようです。また、多くのワイン醸造家も定年を迎え、後継者がいないという苦境に直面しています。《カオールワイン産業同盟》の会長パスカル・ヴェルヘーゲ氏は、オランドが訪れた際、このような危機的情報についてパスカル・ヴェルヘーゲは「我々は現在ぶどう園の後継ぎ問題に直面しています。」と言及しました。しかし、後継者問題において、エリゼ宮宴会の御用達のクロ・トリゲディーナは、現任生産者のジャン・リュック・バルデの娘と息子が家族の醸造事業を継ぐことをすでに決意していたため、比較的問題視していませんでした。
 

ジュリエット・バルデ氏は父親とともにエリゼ宮殿で修業を積んでいます。 (左から)現任のフランス大統領マニュエル・マクロン氏。ジュリエット・バルデ氏は父親とともにエリゼ宮殿で修業を積んでいます。 (左から)現任のフランス大統領マニュエル・マクロン氏。


ジャン・リュック・バルデ氏がインタビューを受けた際、クロ・トリゲディーナが今日まで受け継がれて自分で7代目となるが、バルデ家族の中では6代目生産者であると述べています。娘のジュリエット・バルデスは現在、モモンペリエ シュプアグロ国際高等農学研究センターでぶどう栽培と醸造を専攻し学んでいますが、家族の事業を継ぎ、クロ・トリゲディーナの8代目、つまりバルデ家族の7代目になることを決意したそうです。故に、ジャン・リュック・バルデ氏は確かに後継者問題はフランスのワイン醸造産業にとって大きな課題であると考えているが、娘と息子が幼い頃から家族の醸造事業に非常に熱意を持ち、力を注いできたため、後継者問題においてクロ・トリゲディーナは幸運であったと言えます。
 

前フランス大統領オランドとクロ・トリゲディーナ現任生産者ジャン-リュック・バルデ氏。前フランス大統領オランドとクロ・トリゲディーナ現任生産者ジャン-リュック・バルデ氏。


クロ・トリゲディーナ後継者問題において、安定的かつ秩序ある育成と積極的な熱意への投資について、オランドは「これは非常に肯定と激励する価値がある。」と述べました。これに対して、ジャン-リュック・バルデ氏は、感謝の意を表明するだけでなく、計画的にぶどうと醸造の後継者を栽培することは、ドメーヌの安定した品質の源であり、これは200年近くの歴史を持つクロ・トリゲディーナにとって特に重要であることを強調しました。イベントの終わりに、オランドは再びクロ・トリゲディーナワインへの愛情、かつてエリゼ宮殿の重要な宴会で彼が選んだお気に入りのワイン、ドメーヌ名から名付けられた「クロ・トリゲディーナ」、その上、もう一度このワインを手で持ってそしてジャン-リュック・バルデ、彼の妻と息子と一緒に撮影された写真について忘れず言及しました。それは、新世代醸造家が受け継ぐ希望と未来を象徴しています。
 

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