大東流合気柔術演武大会 国内外の「講武館」から門人が集まり武道の実力を披露

演武大会
大東流合気柔術一年に一度の演武大会がCovid-19を経てついに今年11月3日大阪住吉武道館にて開催された。演武には国内外の「講武館」から総勢20の道場から門人が参加した。フィンランド、オーストラリア、アメリカなどの道場の門人たちが演武に参加するために大阪に来たほか、本大会を鑑賞するために訪れたロシアの武道家もいた。その景色はまさに大東流合気柔術が国境を超えた武道であることを世界に示した。
会場は国内外の講武館の門人に加え、大東流合気柔術の愛好家も集まった
講武館館長川邉武史氏は「11月3日は久琢磨先生の誕生日であり、日本の文化の日でもあります。そのため、この日を大東流合気柔術演武大会開催日に選んでいます。」と話した。川邉武史氏の門人であり指導部師範の芝田彰祐氏は「疫病の影響で海外の道場とともに演武ができなかったので、今は胸がいっぱいです。」と感動を口にした。コロナ禍前には川邉武史氏と共に海外の道場を訪ね、教えていたこともある。3年の時を経て海外の各道場の門人達と大阪で演武できることは歴史的にも大きな意味を持つだろう。
講武館フィンランド道場師範 Jyrki Rytilä氏とJyri Lamminmaki氏
この演武大会について、フィンランドにて30年以上大東流合気柔術を学んできた講武館フィンランド道場師範Jyrki Rytilä氏(ユリキ・リウテラ)はインタビューでこう語った。「今回の演武大会の参加者は非常に高いレベルだったと印象に残っています。この優れた演技は、大東流合気柔術の芸術的な深さと多様性を証明するだけでなく、大東流合気柔術の身体的および哲学的な性質を反映しています。この演武大会は、大東流合気柔術の継承と時代との関連性を明らかにすることに成功したと思います。」彼は参加者一人一人の演武からそれぞれが独自の方法で「合気」を披露する姿を観ることができるのは、とても啓発になると考えている。
講武館大阪ガス合気武道部師範乾益一氏
海外の道場からは大東流合気柔術演武大会に出場したほか、大会後には貴重な機会を利用し、大阪や神戸などの講武館を訪れ、大東流合気柔術の修行を行った。これらには、大阪中之島朝日新聞社内道場﹑吹田市立武道館的洗心館道場﹑NHK文化センター梅田道場﹑箕面武道館稽古場﹑神戸新聞文化センタ道場﹑河内長野三日市道場﹑上町道場﹑北河内道場などが含まれている。稽古中のコミュニケーションを通じてお互いの技術の向上に努め、久琢磨氏、千葉紹隆氏から受け継いだ大東流合気柔術の意義を体現した。