アート | ART
オルゴールが呼び覚ます記憶── 村岡貴美男「記憶音」東京個展
東京都
2026/04/13 17:26
絵画と音、そして記憶を融合させた日本画家・村岡貴美男(60)の個展「記憶音(キオクオン)」が、東京・銀座で開催されている。日本画壇の中核を担う村岡さんが、オルゴールを組み込んだ新作など10点を展示。作品を通じて鑑賞者の記憶を呼び覚ます試みが、その表現形式とともに注目を集めている。会期は4月30日まで。
本展の開催にあたり、村岡さんは制作理念をこう記している。「時間と共に消えてゆく音。音は記憶や無意識に作用します。ここにあるのは永遠性ではなく、変化し上書きされ続ける現在の記憶」
音、記憶、そして潜在意識――村岡貴美男、創作的思索の軌跡
京都府出身。東京芸術大卒。現在は日本美術院同人、女子美術大学特別招聘教授を務める。日本美術院賞や文部科学大臣賞、内閣総理大臣賞など、国内の主要な芸術賞を数多く受賞している。
卓越した技法と構想力を背景に、音や記憶、潜在意識を巡る鑑賞者との対話を展開。日本画の枠組みを超え、音と記憶が響き合う新たな可能性を提示している。静謐(せいひつ)な筆致にいざなわれ、時の彼方に消えた音や記憶が鑑賞者の内で再び形を成す。作品と観者が呼応し、精神の深層に「記憶音」が響き渡るとき、表現は一つの完成をみる。村岡さんは、その共鳴の瞬間を静かに期待している。
開催概要
ナカジマアート(03-3574-6008)
4月10日(金)~30日(木)午前11時~午後6時半(25日は17時まで。26、29日は休廊)。入場無料。