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鹿島孝一郎さん── 欧州で注目の若手絵本作家

京都市 2024/02/29 11:39
ティーポットのツリーハウス ©Koichiro Kashima
ティーポットのツリーハウス ©Koichiro Kashima
絵本作家
鹿島孝一郎

2017年、イタリアのボローニャ国際児童図書展にて日本の絵本作家鹿島孝一郎さんはスペイン出版社の支援のもとで芸術家としての生涯に一歩踏み出した。透明水彩を画材とし、建物や、街、自然、生き物などからインスピレーションを受けた作品を生み出してきた。作品は幻想的かつ華麗で緻密な独自の世界観を用し、国内外問わず多くのファンを有している。今日に至るまでにスペインにて2つの絵本作品《Tea y Camaleón son hermanos(ティーとカメレオンはきょうだい) 》《La historia del arca de Noé tal como me la han contado a mí(ボクがしってるノアの方舟のおはなし) 》を出版している。

 
2019年の作品《Tea y Camaleón son hermanos(ティーとカメレオンはきょうだい) 》2019年の作品《Tea y Camaleón son hermanos(ティーとカメレオンはきょうだい) 》 ©Koichiro Kashima
 

鹿島孝一郎さんは1991年に大阪で生まれ、現在京都在住。2018年京都精華大学デザイン学部を卒業。小さい時からいろいろな絵本を読み、繊細で美しい絵本に興味を引かれ、絵本作家になることを目標とした。鹿島さんは取材に対し、そう話した。「簡単に言い表しにくいですが、基本的には優しく、美しく、クスッと笑えるような世界を作り、その世界でお客さんに一緒に楽しんでもらうイメージです。小さな頃からなんとなく頭にあったような理想の世界を作って、お客さんと一緒に楽しむ感じ… あと私の作る世界には、裏設定として少し暗い設定を盛り込んでいたりもします。」

 
2020年の作品《La historia del arca de Noé tal como me la han contado a mí(ボクがしってるノアの方舟のおはなし) 》2020年の作品《La historia del arca de Noé tal como me la han contado a mí(ボクがしってるノアの方舟のおはなし) 》 ©Koichiro Kashima
 

鹿島式スタイルは幻想的かつ華麗なイラスト世界を存分に表現したものである。2019年の作品《Tea y Camaleón son hermanos(ティーとカメレオンはきょうだい) 》は、カメレオンの着ぐるみを着た女の子「ティー」とその弟「カメレオン」の不思議で幸せな日常を描いた作品です。2020年の作品《La historia del arca de Noé tal como me la han contado a mí(ボクがしってるノアの方舟のおはなし) 》は、あの有名な「ノアの方舟」のお話を元に書いた絵本なのです。

 
《豆のお家》 ©Koichiro Kashima《豆のお家》 ©Koichiro Kashima
 

自身の作品と創作の心境に対して、鹿島さんは「内容的なところは、今まで生活して感じてきたことや、こうだったら良いなということだったりとか、今までの経験から出てきたものです。また、ビジュアル的要素も、今まで見てきた建物や、街、自然や生き物からヒントを得ています。」と話した。 鹿島さんの3作目の作品を日本で出版するという目標は達成される見通しです。

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